Elegance Lore

エレガンスの伝承

エレガンスの神髄は
高度に洗練された自然体
日々の暮らしは
自らを芸術品へと磨き上げる 道程

The essence of an elegance is a Japanese-Zen mind.
Everyday life is a journey to polish oneself with a work of art.

Maria Kozuki

Maria Kozuki
©Kuninobu Akutsu

上月マリアの言葉と語りをお届けいたします

言葉・語り Maria Kozuki
音楽 「Blessed Life 〜生命礼讃」
作曲 Maria Kozuki 編曲 Yu Takao

淑女の精神

美しさについて

神様のお姿

先が見えない時には

誰もが持つ至宝

祈り 〜for True Peace〜

淑女の生き方

2018.07.19 夏のお洒落

「本当のお洒落さんはね、お背中を背もたれに付けないものよ。
皺がつきますから。」
夏になると想い出す、亡き祖母の言葉です。
これは今から40年ほど前のこと。
当時は、夏のお洒落な外出着と言えば 100%麻のスーツやワンピースでしたから、すぐに皺がつきました。
そのような時代でしたから、
「背中の皺はみっともないもの。紳士淑女の気品にあらず」と言われていたのです。

電車の中で背をもたれかけると、
祖母は優しい笑顔で 私の背中にそっと自分の手のひらを当てて、
姿勢を正してくれました。
「ご覧なさい・・」と促すその視線の先には、
背筋をすっと伸ばした美しい御婦人や紳士の姿があり、
子供心に見惚れたものです。
 
年代を超えて人を魅了する美しさの裏には矜持があり、
その凛とした精神は真に美しい姿となって顕れ
夏の暑さまで忘れてくれる・・・。
まだクーラーなどなかった車内で
汗を忘れてお行儀を正した経験は、
生涯忘れ得ぬ宝物です。

大変な暑さが続いておりますが、
皆様どうぞお体をおいとい遊ばされまして
お健やかな夏をお過ごしくださいませ。