2018.08.15 和合
「一枝梅花和雪香(いっしのばいか ゆきにわしてかんばし)」
これは、「白い雪の中で、 一輪の白梅が馨しい香りを漂わせながら咲いている」という情景を通じて、「和合」をうたった禅語です。
白い雪と白い梅とは、一見すると見分けがつきません。しかし、近づいてみるとその白さは異なり、雪は雪、梅は梅として存在し、互いにしっくりと溶け合い、見事に和合しています。そして、異なるもの同士が溶け合っているからこそ、雪の清浄さは際立ち、白梅の芳香は増し、景色全体もますます素晴らしいものとなり、見る者の心を惹きつける・・・。なんとも味わい深い禅語ではございませんか。
今日は終戦の日です。
20世紀は難民の時代であり、その悲劇は21世紀の現在もなお続いています。
なぜ難民が生まれてしまうのか・・・・。この理由を知れば、
難民がいなくなるということ、すなわち、不条理に住む場所を奪われる民族がいなくなるということが、結果的には、人類が平和になるということなのだと分かります。
地上で自ずから一体となる雪と白梅の如く、肌の色や思想が異なりましても同じ人間であるという、この当たり前のことへの理解が当たり前に為され、共存共栄の未来へと舵取りがなされますことを、切に願いやみません。