2019.04.1 「令和」に寄せて
「幾光年太古の光いまさして
地球は春をととのふる大地」
(1969年宮中歌会始での美智子様の御歌)
これは、美智子様が皇太子妃でいらした34歳の時の御歌です。
美智子皇后陛下の、あらゆるものの幸せを御祈り遊ばされるスケールの大きなお姿が鮮やかに浮かび上がるこの御歌は、わたくしたち女性に、広い視野を持って人生を見つめ、その大らかな器の中で細やかな心遣いを致します日常の積み重ねが、年齢を重ねるごとに深い美しさを備えた女性になる道であることも教えてくれます。
新しい元号「令和」も、このように雄大で温かい意味と言霊をもつものと存じます。
『万葉集』には、日本を「言霊の扶くる国」「言霊の幸ふ国」と詠んだ歌がございますが、日本の未来が、新元号「令和」の通りの時代となりますことを、心から願いやみません。
そのためにも、わたくしたち女性も、自身に宿る「大地の力」をより一層発揮してゆく日常が大切でございますね。素晴らしい未来を、これからも共に切り拓いて参りましょう。