2019.05.2 信を得る道
ヨーロッパにも古くから、王侯貴族の教育がございます。平易に申し上げれば、国民に心から信頼され尊敬され愛される、「本物の王」「本物の貴族」になるためのご教育です。
王族や貴族という家に生まれたから、或は、嫁いで在位するからというだけでは、国民の多くは納得いたしません。
王家ならば、国父・国母としての明確な自覚を持ち、相応しい人格と能力を養うための弛みなき努力を続けること。
世の平和と人々の幸福のために全身全霊で尽くす姿を、公務等を通じて身をもって示してゆくこと。
こうしたことの継続が徐々に国民の信を得、やがてゆるぎない尊敬へと昇華してゆくものと存じます。
我がままは許されない運命でもあります。
伝統の継承と時代に即した改革の両立においては、すぐれたリーダーシップも求められましょう。
しかしこのような難題に対して、近年民間から嫁がれたヨーロッパ各国のプリンセス方は真摯に取り組まれ、国民の親愛を得ておられますことは、多くの人の知るところではないでしょうか。
天皇陛下と雅子様の道は、今日から本格的に始まることとなります。
令和という元号が 日本人の心に馴染んでゆく先には、きっと、
両陛下と人々との間に育まれた、心からの信頼と愛情がございますことでしょう。
そのようになりますことを切に願う次第です。
ところで、この機会に何か皇室関係のご本でも・・・とお考えの方がいらっしゃいましたら、この一冊をお勧めしたいと存じます。
『心にとどめておきたい 美智子さまの生き方38』渡邉みどり著(朝日新聞出版)
帯には「今こそお手本にしたい うつくしい生き方。日本が生み出した傑出した人間のふるまい、ことば、こころ」とございます。
ぜひ・・・。